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不動産を売る理由は人それぞれです。
前向きな住み替えもあれば、相続や離婚のように、気持ちの整理と手続きを同時に進めなければならない場面もあります。
事情によって、気をつけたい点は変わります。ここでは、相談の多い「相続」「離婚」「空き家」の3つのケースについて、売却の前に押さえておきたいポイントを整理します。
あてはまるところから読んでみてください。
相続した家を売るとき
親などから引き継いだ家を売る場合、売却の前に済ませておくべき手続きがあります。
まず必要になるのが、その不動産の名義を相続人へ変更する「相続登記」です。
名義が故人のままでは売却を進められないため、早めに確認しておきたいところです。
近年は相続登記の申請が義務化され、手続きの期限も定められています。
正当な理由なく放置すると、過料の対象になる場合があるため、注意しておきましょう。
相続人が複数いるときは話し合いを先に
相続人が複数いる場合は、誰がどう引き継ぐかの話し合い(遺産分割)がまとまっていることも前提になります。
売却で得たお金の分け方も含め、関係者の間で認識をそろえてから動くと、後のトラブルを避けやすくなります。
「売る・売らない」で意見が割れると、手続きが長引きやすいため、早い段階で方針を共有しておくことが大切です。
相続登記に必要なものの例
相続登記の手続きでは、いくつかの書類が必要になります。代表的なものは次のとおりです。
- 亡くなった方の、出生から死亡までの戸籍
- 相続人全員の戸籍や住民票
- 対象の不動産の登記事項証明書や固定資産評価証明書
集めるのに時間がかかることもあるため、早めに動き出しておくと安心です。
手続きが複雑に感じる場合は、司法書士などの専門家に相談する方法もあります。
相続した家、そのままにしておくと
「まだ決められない」と相続した家をそのままにしておくと、次のような負担が続きます。
- 誰も住んでいなくても、固定資産税はかかり続ける
- 庭木や建物の管理を、遠方から続ける必要がある
- 時間が経つほど建物は傷み、価値が下がりやすい
すぐに売らないとしても、「いずれどうするか」を家族で話しておくだけで、あとの判断がぐっと楽になります。
相続と税金のこと
相続した不動産を売ると、利益に応じて税金がかかることがあります。
一方で、一定の要件を満たせば、税負担を軽くする特例が利用できる場合があります。
適用できるかどうかは、住んでいた人や物件の状況、売却の時期などによって変わります。
金額に大きく関わる部分なので、具体的な判断は税務署や専門家に確認すると安心です。
離婚にともなう売却
離婚で家を売るときは、最初に確認しておきたいことがあります。
名義とローンの確認
その家が誰の名義か、住宅ローンが残っているかどうかを、まず整理します。名義やローンの状況によって、その後の進め方が変わってくるためです。
共有名義になっている場合は、売却に双方の同意が必要になります。
ローンが残っている場合の注意点
売却額でローンを返しきれるかどうかは、大きな分かれ目です。
売却額が残りのローンを上回る場合は、比較的シンプルに進められます。
一方、売却額でローンを返しきれない場合は、金融機関との相談など、別の手順が必要になります。
財産の分け方(財産分与)とも関わるため、感情的になりやすい場面ではあります。
ですが、事実関係を早めに整理しておくほど、話し合いは進めやすくなります。まずは家の価値を客観的な数字で把握しておくと、冷静な判断の助けになります。
離婚の前に売るか、後に売るか
家を売るタイミングも、考えておきたいポイントです。
離婚が成立する前に売って現金にしてから分けると、財産の分け方がはっきりしやすい、という考え方があります。
一方で、話し合いや手続きの都合から、離婚後に落ち着いて進めたい、という場合もあります。
どちらが良いかは、それぞれの事情によります。売却にかかる期間も踏まえて、早めに見通しを立てておくとよいでしょう。
空き家を売るとき
使わないまま持ち続けている空き家は、固定資産税や管理の負担が続きます。
放置して傷みが進むと、売りにくくなったり、価格が下がったりすることもあります。
また、管理が行き届かない状態が続くと、自治体から指導の対象になる場合もあります。
売る意思があるなら、状態が良いうちに動くほうが、選択肢は広がります。
空き家ならではの手間も見込んでおく
遠方にある実家などの場合、現地の確認や手続きに手間がかかることもあります。
- 荷物や家財の整理が必要になることが多い
- 建物の傷み具合によって、売り方が変わることがある
- 現地に行く回数や時間の負担も見込んでおく
まずはオンラインなどで概算の査定を受け、どのくらいの価値があるかを知るところから始めると、その後の段取りが立てやすくなります。
遠方で動きづらい場合でも、机上での査定なら、その場から申し込めます。
理由によって「急ぎ方」も変わる
売る理由によって、どれくらい急ぐべきかも変わってきます。
相続では、税金の特例に期限が関わることがあります。空き家では、傷みが進む前に動くほうが有利になりやすいです。
離婚では、生活の再スタートに向けて、区切りをつけたい時期があるかもしれません。
「いつまでに手放したいか」を意識しておくと、仲介と買取のどちらで進めるか、といった判断もしやすくなります。
焦って決める必要はありませんが、方向性だけでも早めに持っておくと、いざというときに動きやすくなります。
売る前に、まわりの状況も整理しておく
理由がどのケースでも、動き出す前に次の点を確認しておくと、あとがスムーズです。
- その不動産の名義が、今どうなっているか
- 住宅ローンや、そのほかの借り入れが残っていないか
- 関係する家族との間で、方針が共有できているか
ここが整理できていないまま話を進めると、途中で立ち止まってしまうことがあります。
逆に言えば、この3点さえ押さえておけば、あとは落ち着いて一つずつ進められます。
どのケースでも共通すること
相続・離婚・空き家、いずれの場合も、最初の一歩は「今の価値を知ること」です。
理由が何であれ、客観的な数字が手元にあるほど、家族での話し合いも、今後の判断も進めやすくなります。
また、事情がデリケートなケースほど、信頼して相談できる相手を見つけておくことが、安心につながります。
多くの会社が無料で査定を受け付けているので、まずは目安をつかむことから始めてみてください。
本記事は一般的な情報を整理したものです。相続・離婚にともなう手続きや税務、各種特例の適用可否は個別性が高いため、具体的なケースは専門家や税務署などにご確認ください。

